小学校3年生の生徒さんの話。
お父さんが車を買い換えることを検討しており、日曜日に一緒に車のディーラーに試乗しに行ったとのこと。試乗車に乗って道を運転しているとトンネルに入った。すると自動でヘッドライトが点灯した。 お父さんは、「さすが高級車ですね。ヘッドライトが自動で点くんですね。」と車の営業マンに話す。 するとその会話に割って入ったのが生徒さん。 「ねえ、お父さん。なんで自動でヘッドライトが点いたり消えたりするか知ってる?ライトセンサーがついてるんだよ。どっかに。」 「ライトセンサー?」とお父さん。 「そう、ライトセンサーっていうのはね、光の明るさを数値化してコンピューターに情報提供するセンサーなんだよ。閾値(しきいち)が高ければスイッチオ フ、低ければ暗いって判断してヘッドライトのスイッチがオンになるんだよ。」と生徒さん。 「し、し、しきいち?」自分の子供がそんな難しい単語を知っていること自体に大いに驚いてお父さん。 そこにディーラーの営業マンが、「よく知ってるねー。この車はね、自動でヘッドライトが点いたり消えたりするだけじゃなくて、雨が降ってくると自動でワイ パーも動くんだよ。」と口を挟んだものだから、知的好奇心の旺盛な生徒さんにとってみたらこれに食いつかないわけがない。。。 「えっ?自動でワイパーも動くの?それってどういう仕組み?なんていうセンサーがついてるの?雨滴感知センサー?それって何?何をどんな数値にしてコン ピューターに知らせるの?なんで雨を感知できるの?それってどこについてるの?どのくらいの大きさなの?etc」
とにかく知りたくて知りたくて、なぜ、何、どうしてを繰り返す生徒さん。
ワイパーが自動で動くことは知っていても、それがどういう仕組みになっているかまでは知識のない営業マンは生徒さんの「なぜ、何、どうして?」の質問攻撃に閉口してしまい、うっかり余計なことを言ってしまったと後悔していたに違いない。 彼は、「メカニックに問い合わせて後日回答をいたします。」と言って逃げたそうだ。このエピソードは、お父さんが会社帰りにわざわざ3駅も寄り道して教室にやってきて話してくれた。
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